夏時間切り替え問題
日本でも「3週間早い夏時間切り替えでIT製品に問題多発」などとニュースになっているようだが、アメリカでの夏時間変更のための修正(以下 DST パッチ) 作業は、たしかに予想を越える大変さだった。
会社編
まず、会社ではIT部門、データセンター部門が数週間前から用意をしてパッチを当てていたので、重大な問題は起きなかったが、それでも一つ大きな問題が起きた。カレンダーシステムにスケジュールしてあったミーティングの時間が1時間ずれてしまったのだ。しかも一部のミーティングだけ。
何が起こったかいうと、どうやらその製品のパッチは、パッチを当てたとき以前にスケジュールされた予定に対処できなかったか、対処しようとして余計なことをしたかで、それらの予定の時間が1時間ずれてしまったらしい。
自分のカレンダーを見ると重複だらけで、しかも悪いことに、1時間ずれてしまったのかどうか、良く分からない予定がある。そういうものには週ごとのミーティングが多いので、一つ一つ過去のミーティングを見ながら(こちらの時間は変わってなかった)、変わってそうなものをスケジュールしなおす羽目になってしまった。
スケジュールしなおすときも、元の時間帯に他のミーティングがずれて入ったりする場合もあるので、ミーティング参加者の予定が本当に空いているのかどうかも分からない。
小一時間ほどかけて、時間がずれていると思われる予定を、予定の重複を気にせず強引に変更した。とんだ時間の無駄遣いの上に、すべての予定が正しくなったかどうかの確認しようがないので、作業が終わった今でも、どうにも気持ち悪い。
ちなみに、問題のカレンダーシステムはM社のEサーバーではない。DBソフト*1で有名なO社の製品だが、一体どのくらいの数の会社がO社のカレンダーシステムなんか使っているんだろうか?昔O社の社員にこの製品のことを聞いたら知らなかったので、O社自身は社内用には使ってないと思われる。
家庭編
面倒は会社だけでは終わらなかった。
家には自分が思うより多くの時刻表示装置がある。普通の時計、電波時計、PC、家電の時計、車の時計。
普通の夏時間変更のとき面倒なのは、普通の時計や家電の時計などのローテクな時計だ。一つ一つ手作業で変更しなければならない。
中には変更が面倒でほったらかしにされて、人間の方が、頭の中で時差を勝手に修正してくれるような便利な(?)時計もある。
これに対して、PCや電波時計、インターネット家電などのハイテク時計は、普段は手がかからないのだが、今回ばかりは違った。
我が家にはPCが7台ある。このうち、面倒がなかったのは Windows XP が走っている1台だけで、あとはどれも手作業での修正を強いられた。
Windows 2000 には PST パッチが用意されてないので、タイムゾーンデータを書き換えるユーティリティをマイクロソフトのサイトからダウンロードして、データを手作業で書き換えた。
2台ある Linux マシンはどちらもバージョンが古いので、ネットで探した記事を手がかりに、これも手作業で修正した。
Windows 95 が走るノートPC (IBM ThinkPad 535) が1台あるのだが、このマシンはネットにつなげていなのとパッチを探すのが面倒(不可能?)なのとで、自動夏時間変更オプションをオフにして手で時間を変えることにした。
ローテクな時計たち(のほとんど)とPCの時間は合わせたが、ハイテクな家電と電波時計がまだ残っている。
これらには手出しができないので、時間が変わってくれるのを待つしかない。
日曜日の午前2時に夏時間になったのだが、それに合わせて時間が変わったものは、3台のうち1台もなかった。
月曜の夕方には、電波時計の時間が正しく変わっていた。残りの2台(インターネットオーディオと、VHSビデオ)は、夏時間移行から丸二日近くたった今でも時間が変わっていない。
VHS ビデオは最悪手作業で時間を合わせることができるはずだが、インターネットオーディオの方はそれすらできない。ファームウェアアップデートか、この機械が時間を取ってくるサーバーの変更があるまでは、1時間ずれた時間で我慢しなければないようだ。去年までの夏時間開始の日までに修正してくれるだろうか。
というわけで、我が家の時計はまだ新旧の時間が混在している。しばらくは、手元の時計を信じられない日々が続きそうだ。
*1:伏字になってない :-)